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  • hiroyukikira

ー 通関業のセカイ ー

更新日:2022年6月14日

通関。海外からモノを輸入する時には絶対に必要ですが、フツーの人は一生関わることがない面倒な手続きです。個人輸入をご自分でされる方でも、通関を通関会社に依頼される方は稀でしょう。


通関を代理代行するには通関業の許可が必要です。法人である必要はありませんが、実際に個人で営まれてる方は日本でも数人いないのではないでしょうか。実際には法人でないと通関士試験に合格しても通関士を名乗ることも難しいのが現実です。それは何故でしょうか。通関業法第5条には次の要件を満たさないとならないとあります。


 ー 許可申請に係る通関業の経営の基礎が確実であること。

 ー 許可申請者が、その人的構成に照らして、その行おうとする通関業務を適正に遂行することができる能力を有し、かつ、十分な社会的信用を有すること。

 ー 許可申請に係る通関業を営む営業所につき、第十三条の要件を備えることとなっていること。


具体的でないので、とても分かり辛いですが、要は会社として資金と組織と事務所がしっかりしていないとダメだよ、ということです。すでに倉庫や運送を営まれている企業が通関業に進出する、という場合はすでに資金も組織も安定しているでしょうから、さほどに難しくはないでしょう。

ロジスティーダは会社設立した直後に通関業の許可申請をしたので、とても苦労しました。しかし前述の要件を満たしている、と判断された結果として通関業の許可を得たわけです。安心してお任せ下さい(笑)


ところで通関業者に通関手続き依頼するにはどのくらいの費用が掛かるのでしょうか。荷主の貨物の種類や頻度によってまちまちではありますが、1件12,000円を少し切るくらいが一般的な料金ではないでしょうか。料金は貨物のボリュームによっても上下します。アイテム数が多ければ使用する税番(HSコード)も複数になり、それが10種類、20種類となると数万円になったりもします。通関業は他の士業と同じように、有資格者による専門手続きの代行を生業とするので、主な原価は人件費ということになります。逆を言うと人件費以外に大きな投資は必要ないので、割のいい商売と思われるかも知れませんが、実際は重労働で残業も多く、儲かるか、と聞かれれば儲からない、と答える業者さんが多いのでないでしょうか。なので、倉庫業や運送業、荷役業などと複合でサービスを提供し、少ない対価で生き延びていくために極限までコスト削減していきます。物流業界全体に言えることですが、とても辛く厳しい業界です。しかしそれでも何故我々は通関業(の端くれですが)に携わっていくのでしょう。それはやはり荷主様に喜んで頂いたりお褒め頂いたりすることがやりがいとなるからです。


正直「通関」という行為自体に大きな差別化を見ることはありません。法に則って行うことですから、無事通関出来て当たり前です。私も長く荷主側でしたが、同じように思っていました。しかしそれで満足していたわけでもありません。多くの通関業者は非違なく手続きを代行する緊張感と、日々の業務に忙殺されて、新たな提案ということが出来ません。例えばある貨物のB/L上の運賃を見て高いな、と思っても安い運賃を提案することはありません。もっと安く早いルートや輸送手段があるかも知れません。通関業者はフォワーダーの代理店を兼ねていたり提携していたりすることが多いので、フォワーダーに見積りをお願いすることは出来るはずですが、私には提案された経験はありません。

未だに手作業や紙べースの仕事が多い原始的な業界でもあります。(監督官庁の税関も古い体制です) これでは時代についていくことは出来ません。弱小会社が大手に駆逐されていくのも当然です。しかし大手も所詮は個人の集まりです。担当者の意識が低ければ荷主を満足させることは出来ません。


ロジスティーダは常に荷主目線で最適な提案を行い、確実で料金以上のサービスを提供していきます。通関に限らず物流でお困りのことがありましたらぜひお気軽にお問合せ下さい。

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