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2026年3月3日
ロジスティーダジャパンには、工芸品を販売する店舗運営部門がある。オープンからまだ3年に満たないその店に私は常駐しているが、日々、入店される方々から多くのことを学ばせてもらっている。
入店される方は大きく二つに分かれる。購入される方(カスタマー)と、見学を目的とされる方(ウィンドウショッパー)だ。もちろん例外はあるが、行動には一定の傾向がある。
購入される方は、じっくりと品定めをしながらも、決断は早い。多くを語らずとも、ご自身の直感で価値を見極め、静かに持ち帰ってくださる。その姿には、選ぶことへの強い意志を感じる。
一方、「見学」の方は「体験」を目的として来店されることが多い。手に取り、説明を求め、滞在時間も長い。それ自体は決して悪いことではなく、店にとって多くの方に知って頂ける大切な機会である。
しかし現実として、店の運営や作り手の生活を支えているのは、対価を支払ってくださる購入者である。見学という“無料の体験”が成り立つのは、購入者の存在があるからだ。
わたしたちは、常にその品を購入される方のことを思い、日々細心の注意を払って管理している。購入を前提に品を見る方は、自然と丁寧に扱われる。一方で、その循環まで思いが至らない振る舞いに出会うことも、残念ながらある。
ずいぶん昔、母と墓参りに行った時ことだ。
霊園の外の方が花は安い。そこで買おうとした母は、かつて亡き姉(私の叔母)から強く諭されたという。「霊園にわずかでも貢献できるよう、花は園内で買いなさい」と。
叔母はお金にとても苦労した人だったが、物事の道理をわきまえた、誇り高い人だった。
「管理費を払っているのだから、それで十分だ」と考えることもできる。しかし、園内で花を買うという小さな選択が、巡り巡って墓地の維持管理を支え、結果として自分たちの静かな参拝を守ることにつながっていく。結局は経済も輪廻なのだ。
目先の損得の先にある“循環”を想像すること。
店という場所も、きっと同じである。
購入という行為があるからこそ、見学という体験が成立し、作り手の営みも続いていく。
経済とは、冷たい計算ではなく、支え合いの積み重ねなのだと思う。
私たちは、作り手とお客様、その循環を静かに支える存在でありたい。
今は母も叔母と同じ霊園内に眠っている。
園内で花を買うたびに、輪廻の言葉を思い出す。


