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  • hiroyukikira

コンテナは誰のモノ?

今回はコンテナ船とコンテナについてお話します。現在コロナの影響で海上運賃が高騰して高止まりしています。平時の3倍から航路によっては10倍と大変な上がり方です。複合的な要因によるものですが、理由の1つはコロナによる巣篭もり需要でECを中心とした物量の増加によって、アメリカや中国の港湾荷役が追いつかずボトルネックになっている事。


別の理由としては、陸上輸送のパンクで中国やアメリカの内陸部にコンテナが滞り、港までリターンされない事。更に今まで低過ぎた海上運賃が高騰したことによって、より収益率の高い長距離航路に船社が集中しており、日本を取り巻くアジア短距離航路のコンテナ船が不足し、それがまた運賃の上昇を招いているのです。


ところでコンテナはいったい誰の所有物なのでしょうか。港のコンテナヤードに行くと、MARSKとかONEとかCOSCOとか、コンテナに大きく文字が表示されてますよね。それらは船社の名前で所有物です。コンテナ専門のリース会社もあって、TRITONやTITANなどが該当します。さらに荷主の所有物の場合もあります。もっともコンテナは一度出港すると、戻って来るまでに相当の日数が必要ですし、往路は満載でも復路は空っぽだと運賃の無駄ですよね。だから、例えば材料を中国に輸出し、中国で加工組み立てして完成品を日本に再輸入する製造業なんかは所有するメリットはあります。すぐにデバンニングの必要がないので、生産ラインが落ち着くまでコンテナのまま保管出来ますが、デバンニングしたら邪魔なだけですよね。だから荷主が所有することはあまり一般的ではありません。

最近ではコンテナにGPSが搭載されていて、自社のコンテナが今どこにあるのか追跡する事も出来るそうです。それで需給のバランスを取るんですね。当然貨物の位置情報を荷主に知らせる事にも活用されています。


ところで港からドレーされたコンテナが自社の倉庫に入ってきて、シールを切ってコンテナの扉を開ける時、少しドキドキしませんか? 開けると明らかに日本と違うモワッとした空気を感じたり、日本には絶対にいないデッカいハエが弱々しく飛び出てきたりすると、目を瞑って、今は行けない異国に思いを馳せたりしますよね(笑)

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