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中東情勢緊迫化による国際物流への影響と荷主の対策

  • hiroyuki kira
  • 22 時間前
  • 読了時間: 2分

2026年2月末のイラン攻撃以降、中東情勢は急速に緊迫しています。ホルムズ海峡周辺の通航制限や空域閉鎖の影響により、海上・航空ともに既存ルートの機能低下が発生しています。

現時点で確認されている主要な影響と、荷主が取るべき実務対応を整理します。

 

1. 航路変更と「End of Voyage」のリスク

 

安全確保のため、船社各社はペルシャ湾内への入港見合わせや待機措置を講じています。

MSCなど一部船社では、湾岸向け貨物を「最寄りの安全な港」で強制荷揚げし、そこで運送契約を終了する措置End of Voyage(運送契約終了)が適用されるケースも報告されています。

この場合、代替港からの再輸送費、保管料、再通関費用などは、原則として荷主負担となる可能性があります。

 

UAE(ジェベル・アリ等)、カタール、クウェート向けなどの新規ブッキングは、多くの船社で一時停止または制限されています。

 


2. 海上・航空双方に及ぶ輸送能力の低下

 

紅海ルート回避に加え、中東空域の制限が航空輸送にも影響しています。

欧州〜アジア間の迂回飛行が増加しており、世界の航空輸送キャパシティは推計で約15〜20%程度減少する可能性が指摘されています。これにより、リードタイムの長期化や運賃上昇が発生しています。

 

海上輸送から航空輸送への「モードチェンジ」も、スペース不足により困難な状況となっています。

 


3. コストの波状的上昇(各種サーチャージ)

 

軍事的緊張の高まりに伴い、以下の追加費用が発生しています。

 

戦争保険料(War Risk Surcharge)

  • 引き受け制限や保険料率の急上昇。

緊急割増金(Emergency Surcharge 等)

  • コンテナ1本あたり数百〜数千ドル規模の追加運賃が設定されるケース。

二次コスト

  • 原油価格上昇による燃料費(BAF)の増加や、港湾混雑によるドレージ料金の上昇。

 


4. 荷主が今確認すべきポイント

 

現在の物流環境では、

「いつ届くか」ではなく「どこで止まっているか」を把握することが最優先です。

 

トラッキングと契約確認

  • 船社が「End of Voyage」を宣言していないか、保険条件に不備がないかを早急に確認してください。

在庫計画の見直し

  • 輸送遅延を前提とした安全在庫の再設定が必要になります。

代替ルートの検討

  • 中東ハブを避け、東南アジアや中央アジア経由などの代替ルート確保も検討すべき状況です。

 

中東情勢は依然として極めて流動的です。不測の事態に備え、貨物の現在位置の把握と輸送計画の柔軟な再構築が、荷主・物流事業者双方に求められています。


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