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越境ECの可能性と課題

巷では「これからは越境EC」と騒がしい。観光客が「爆買い」する時代はとうに終焉を迎え、コロナ渦の今、これからはどのように大きな市場に販路を拡げるか、が流通小売業の課題になっている。購入者側からすれば、海外旅行に行けない今、どのように旅行欲を満たすか、或いは物欲を満たすか、が目下の興味事だろう。


越境ECとは国境を越えて販路を拡大することだが、現実的には法的な制約や技術的な課題がある。言葉でいうほど簡単ではないのだ。特に「物流」の問題は大きい。今やPCやスマホがあれば、どこにいてもどこの国のサイトも消費者がアクセスするのは容易い。問題は商品をどのように購入者に届けるかだ。


手っ取り早いのはAlibabaやRedMartのような巨大ECサイトに出品することだ。それぞれのサイトと契約を結び、いわゆる「買取」方式でECサイト側が求める数量を指定の国外倉庫に納品し、商品代金を貰うのだ。ECサイトの運営や購入後の商品の発送などはECサイト側が行うので手っ取り早い。しかし当然ながら販売代行手数料が高く、国内と同等の利益を得るには小売価格を上げなければならない。しかし購入者はその商品がいくらで出店側の国で売られているものか簡単に調べることが出来るので、あまり価格を吊り上げると売れない。「今度日本に行った時に買うものリスト」に入れられ、越境ECで売れることはない。


では自らが越境ECサイトを運営するとどうだろう。例えば購入者が香港在住の場合、購入された商品を日本から直接香港の購入者に送らなければならない。当然国内の宅配便を遥かに超える送料がかかり、どちらが負担するにしても大きな障害になる。国によっては商品が届かない、などざらにあるし、返品交換の場合はどうなるか、という保証問題もある。送り先の国の税関で検査となり、輸入が認められないことも珍しくはないだろう。


やはりリスクを考えるなら、利益率は落ちてもAlibabaやRedMartのような巨大ECサイトに出品するのが現実的だろう。そこで可能性を見出せれば、各国にDCを構築し、そこから個別配送というロジスティクスを考えていけばいい。ただし、それらの巨大ECに出品しても、直ぐに売れるわけではない。KOLやインフルエンサーを活用し、プロモーションを撃ち、商品のストーリー性を創り上げて、莫大な商品に埋もれてしまわないようにマーケティングをする必要がある。「日本製」のモノは売れるというが、単純に日本製だから出品しただけで売れる訳はなく、付加価値がついた日本製である必要がある。価格に敏感で、購入前に商品に関する口コミを参考にする点は日本の消費者と同じだ。結局どう差別化を図るかが課題となろう。


いずれにしても越境ECをこれから考えていきたいが、どうやったらいいか分からない時は、ロジスティーダに相談するという手があることを思い出して欲しい。

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