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小学生と5S

「整理・整頓・清掃・清潔・躾」の頭文字を取って「5S」と呼ばれるスローガンがある。

主に製造業やサービス業の改善活動の一種だが、さらに独自のS(作法、Safety、しっかり等)を加えて、6S、7Sをスローガンとする企業も少なくない。

主に「現場」での無駄の削減と効率化による生産性の向上を期待するものだが、経営側も本気で取り組まないと効果はなかなか現れにくい。


例えば整理・整頓は道具や材料などがあるべき場所に保管されていることによって、それらを探す手間や時間を削減するのが目的だ。そのためにはロッカーや棚を購入したり、保管場所を確保する必要がある。清掃・清潔には掃除道具が必要だ。そしてそれらは物理的なSだけではなく、手順の整理や3ム(無理無駄ムラ)撲滅に繋がっていく。

さらにそれらを従業員に啓蒙・教育する「躾」も必要となり、かなりのコストが掛かることを覚悟しなければならない。


最初は従業員の戸惑いもあり、一時的に生産性が落ちることも稀ではないだろう。しかし整理・整頓は企業だけでなく、社会生活や道徳上必要なことであり、そのために小学生の頃から学校での日常生活の中で整理整頓を身に付けていく。つまり「当たり前のこと」なのだ。


しかしその「当たり前のこと」も必ず個人差があり、整理整頓の基準が曖昧になるのが常だ。その為にスタンダードを設け、現場だけでなく会社全体が共通の基準、認識を持つことが「5S」なのだ。


有名な話だが犯罪学に「割れ窓理論」というものがある。ある建物の割れている窓を放置しておくと、やがて他の窓もすべて壊されてしまうという。つまり「割れている窓」を放置すると、犯罪が起こりやすい環境をつくり、最終的には、凶悪犯罪が多発するようになってしまうということだ。小さな犯罪でも徹底的に取り締まることで、犯罪が起きにくい環境をつくり、治安を保っていくということが重要なのだ。


中央分離帯に誰かが捨てたゴミが放置されると、その場所のゴミを捨てることに罪悪感を持たないドライバーがさらにゴミを捨て、中央分離帯の茂みにゴミが溜まっていく。

職場環境もこれと同じで、ゴミが落ちていることを放置してしまうと、誰も関心を払わなくなり、職場が荒れて、いずれ大きな事故が発生する。そこで働く社員の士気が下がることで、生産性も低下し、企業の業績へも悪影響を及ぼすのだ。


そのため5Sを徹底して行い、職場や身の回りをきれいに維持することで、社員の職場や仕事に対する意識が高まっていく。また5S活動によってさまざまな改善を行うことで、社員自身も問題意識を持つようになるため、社員の主体性も向上する。



整理・整頓・清掃・清潔・躾。 

小学生から習ってきたことだが、自らを律し、周りの人が気持ちよく働ける環境や手順を整えていく。当たり前を当たり前以上に実行していける人間でありたいものだ。



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