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  • hiroyukikira

デマレージとディテンション

陸揚げされたコンテナが、フリータイム(無料保管期間)を過ぎてもCY(コンテナヤード)に置かれた状態になっている場合に課される超過保管料金のことを、

デマレージ(demurrage)と言います。


デマレージはコンテナの滞留期間が長くなるにつれて高くなる累進体系になっており、営業日だけでなく土日祝祭日も料金計算に含まれます。

ドライコンテナよりも保管コストの掛かるリーファーコンテナのほうが、フリータイムが短い上に1日当たりのデマレージも高く設定されています。


デマレージは陸揚げされたコンテナだけに掛かるものではありません。輸出時にもデマレージがあります。よくあるのがコンテナをCYに搬入した後に、輸出許可が下りずにフリータイムを超過した場合などに輸出デマレージが発生するケースが多いです。

デマレージがないと、CYを倉庫代わりに使う荷主が多くなり、CYがパンクするだけでなくコンテナの回転率も悪くなります。



デマレージに対してディテンション(detention)は、CYから搬出して荷主にコンテナを運送した後、フリータイムを過ぎてもコンテナが返却されない場合に課されるコンテナ返却延滞料を指します。


ディテンションも荷主がコンテナを敷地に倉庫代わりに長期間使用するのを防ぎ、コンテナの回転率を上げるためのシステムです。輸出時も同様に発生します。

デマレージはCY内で発生する料金なので非課税、ディテンションはCY外で発生する費用なので課税対象となります。



このデマレージとディテンションですが、昨今のコンテナ不足とCYの飽和状態を緩和するための改善策として、10月1日より料金改定(値上げ)する船社が多くなりました。

特に日中航路については以前よりCIC(Container Imbalance Charge)などが引き上げられていますが、加えて両料金も倍以上になるだけでなく、フリータイムも短くなることが発表されています。以前は超過日以降数日ごとに料金が上がっていきましたが、今月からは超過初日からいきなり今までの倍以上の料金が発生します。

デマレージとディテンションやフリータイムは船社によって異なりますので、10月からの料金体系を船社やフォワーダーに確認しておくようご注意下さい。


コンテナ不足やコンテナ船のスペース不足が続く中、採算率の高い長距離航路に船社が集中しており、航路の短い日中航路や日ASEAN航路は依然高騰しています。月が替わると料金も変わりますので、月末は特に注意が必要です。



それにしてもいつまでこの状況が続くのでしょうか。一旦上がった料金は中々下がりません。物流コストが物価に影響を与えることは必須で、これからの経済も不透明感でいっぱいです。


この度選出された新しい自民党総裁(=首相)が日本のティーダとなって、我々の未来を明るく照らしてくれるのを願うばかりです。そしてただ願うばかりでなく、政治に文句を言うだけでなく、我々も積極的に経済活動を支えたいものです。








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