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  • hiroyukikira

カンボジア産コショウの魅力


カンボジアから胡椒の輸入をお手伝いをすることから、カンボジアの胡椒の魅力を知ることとなりました。胡椒の産地など全く気にしたことはなく、何でも同じと思っていましたが、ここまで香りや味が濃い胡椒は初めてでした。特に塩漬けにした「生胡椒」には感激しました。肉や魚はもちろん、豆腐やTKGまでどんな料理も格段に美味しく高級料理に仕上がります。


この魅力を旧友に伝えたところ、ちょうどその旧友も前日に新橋の飲み屋さんでカンボジア産の胡椒に感激し、その直後に私からもカンボジアの胡椒が素晴らしいという連絡を貰って、運命的な出会いを感じたようです。そしてすぐにその輸入者に連絡をしたようです。感激してすぐに輸入者に連絡する行動力も凄いのですが、それから時を置かずカンボジアに胡椒畑まで所有してカンボジアから胡椒を早速輸入しようとしている決断力もスゴいです。正直今、カンボジア産の胡椒は静かなブームなのです。



カンボジアというと、アンコールワットくらいしかイメージがわきませんが、1991年のカンボジア和平協定までの約20年間内戦状態でした。1970年代のポル・ポト政権下における知識層に対する虐殺や、長年の内戦による戦禍により、人口の約3割が殺害されてしまったという悲しい過去があり、人口ピラミッドの構造が他国と比較して歪な形となっています。

具体的には、国民の平均年齢は24.5歳と若年層の比率が非常に高く、14歳以下の国民が人口の3割以上を占めています。1998年に国連代表権を回復し、1999年にASEANに正式加盟することで、国際社会へ復帰しました。


しかし、内戦後の労働生産人口が少ないという社会状況によって、国内産業の成長が著しく阻害されてきたという過去があり、2020年の現在にいたるまで、自国の経済活動を外資企業に依存せざるを得なかったという状況があります。その影響から他のASEANに比較すると発展が遅れていましたが、近年の発展は目覚ましいものがあります。農業分野も内戦で焼き尽くされた田畑が20~30年の時を経て、ようやく安定して収穫できるようになってきたということでしょう。



フェアトレードという言葉を近年耳にすることが多くなりました。胡椒だけでなく、コーヒーや紅茶、バナナやカカオ。日常を彩るたくさんの食べ物が世界の国々から私たちの手に届けられています。それらを生産している国、人々のことを考えてみることがこれからは大切です。日本では途上国で生産された日用品や食料品が、驚くほど安い価格で販売されていることがあります。一方生産国ではその安さを生み出すため、正当な対価が生産者に支払われなかったり、生産性を上げるために必要以上の農薬が使用され環境が破壊されたり、生産する人の健康に害を及ぼしたりといった事態が起こっています。生産者が美味しくて品質の良いものを作り続けていくためには、生産者の労働環境や生活水準が保証され、また自然環境にもやさしい配慮がなされる持続可能な取引のサイクルを作っていくことが重要です。


フェアトレードとは直訳すると「公平・公正な貿易」。つまり、開発途上国の原料や製品を適正な価格で継続的に購入することにより、立場の弱い開発途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す「貿易のしくみ」をいいます。


LogisTidaにもASEAN諸国からの輸入の引き合いが多くなりました。それらの国々と取引をされている方々は皆フェアトレードをポリシーとしています。無理に買い叩かないで、先方の言い値で買い取る。それによって携わる人々の生活が向上することはSDGsの考えと100%合致します。LogisTidaもそのようなお取引先に対しては出来るだけ利益を享受せずに微力ながらバックアップして行きたいと考えています。まずはカンボジア胡椒の美味しさを体験して下さい。



※写真の冷ややっこの上に載っている黒い粒がカンボジアの生胡椒。塩気がついているので、お醤油なしで美味しくいただけます。

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