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  • hiroyuki kira

RFIDタグについて

最近の物流展などでもすっかりお馴染みとなったRFIDタグ。いつもブースは多くの人で賑わっています。また我々の生活の中にも知らずうちに取り入れられています。

RFID (Radio Frequency Identification:無線周波数識別)とは、電波無線でデータの読み取りを行い、モノの識別や管理を行うシステムのことです。RFIDタグは、データが入っている記録媒体を指します。メーカーや小売店に本格的に導入されてから10年ほど経ちますが、今ではかなり普及しており、物流に馴染みのない消費者も意識しないままその恩恵を受けていたりします。例えばユニクロの無人レジは一瞬で商品の識別と会計が完了するので、その速さと便利さに驚いた人も多いのではないでしょうか。これもRFIDの為せる業です。

RFIDタグは、今も主流の2次元コードやバーコードにはないメリットがあります。まずRFIDタグは無線通信を行うため、遠距離でもデータを読み取ることができます。使用するタグのグレードにもよりますが、UHF帯の場合は数メートル離れた場所でも読み取りを行うことが可能です。また、1点1点スキャンをするのではなく、まとめて複数のタグを読み取れる点も大きな特徴です。1点ずつしか読み取れないバーコードや2次元コードは点数が増えると作業工数が多くなるに反比例して、精度は低くなります。しかしRFIDは複数のタグを一瞬で読み込める上に、条件を設けて特定のタグだけ選別したり、特定のアイテムを探したりすることも出来るため、作業にかかる手間を大幅に軽減できます。特に物流の世界では入出庫検品や棚卸で大きな省力化を生み出します。

RFIDタグは、大きく3種類にタイプが分類されます。

1. パッシブタグ

リーダーから受信した電波を利用してICチップが動作するタイプのRFIDタグです。タグ内にバッテリーを搭載しておらず、メンテナンス不要でコストとサイズを抑えやすい点がメリットです。流通や物流現場への導入が一挙に加速したのはこのタイプです。

2. アクティブタグ

アクティブタグは、バッテリーを内蔵しているのが特徴です。また、パッシブタイプに比べるとタグのサイズが大きく、価格も高価となります。

倉庫でのロット管理や、温度センサーを内蔵した鮮度管理などの用途で使われています。最近ではコンテナの中に設置して、コンテナ内の温度管理やコンテナの位置情報を把握したりします。

3. セミアクティブタグ

セミアクティブタグは、通常はパッシブタグとして作動し、リーダーからの電波を受信した際に内蔵バッテリーが反応するタイプの可変式RFIDタグです。必要な時だけ駆動して誤検知が少ないのが、メリットです。企業の入退室管理や、レースのタイム計測などで使用されています。

また、RFIDタグには、ラベルタグと特殊タグの2種類があり、用途によって使い分けられます。

1. ラベルタグは一般的に「ラベル」と呼ばれるもので、シール状で貼り付けやすい点がメリットです。コストが安くプリンタで情報を書き込めるなど、従来のバーコードのように幅広い用途で使えます。ただし、防水性や耐衝撃性には弱く、金属に貼り付けると読み取れない点に注意が必要です。

2. 特殊タグは金属製品に貼り付けても読み取れる、防水性・耐熱性が高いなど、機能性に優れた特徴があります。コストは高めですが、通常のラベルタグでは対応できないシーンで活用されます。

さらにRFIDにはLF帯、HF帯、UHF帯、マイクロ波という4種類の周波数帯が使われており、それぞれ特徴が異なります。

1. LF帯(周波数135KHz以下)は、通信範囲が狭い反面、金属や水による影響を受けにくい点がメリットです。

HF帯(周波数13.56MHz)は、通信距離は短いのですが、LF帯に比べてアンテナの巻数が少ないため、小型化することができます。スマートフォンや交通系ICカードに搭載されているNFC (Near Field Communication:近距離無線通信技術)も、HF帯のRFIDの一種です。

2. UHF帯(周波数860~960MHz)は、通信距離が長く、タグ単価は他の周波数と比較して安価であるため、大量に導入しやすいことが特徴です。今では在庫管理や検品など幅広い現場で使われています。

3. マイクロ波帯(周波数2.45GHz)はUHF帯と同様に電波を利用していますが、通信距離は短めです。無線LANでも使用されている周波数帯なので、電波干渉の可能性が高いことにも注意する必要があります。

ここ10年で一挙に普及したRFIDですが、その歴史は第二次世界大戦まで遡ります。新技術の常ですが、英国の軍事産業で実用化され、基地からレーダーを送信し、送信機を搭載した戦闘機がレーダーを感知し、戦闘機の位置を把握するものでした。その概念は、現在でもアクティブタイプのRFIDのベースになっています。そして1970年代になると、RFID技術の基礎となる書き換え可能なメモリを備えたタグが米国で初めて特許を取得します。その特許内容は現在でも、ICカードをリーダにかざし、カード内のデータと照合し、ドアの解錠を行うセキュリティカードなどに使われています。その後もアメリカでRFID技術の開発が進められていました。

そして、現代に近い技術の研究・開発が活発化したのは1980年代です。その当時は「データキャリア」と呼ばれ、主に欧米や日本で自動認識技術の製品化に向けた研究が行われていました。ただ、当時はバッテリーが必要で、単価が1000円以上と高額だったこともあり、限られた分野でしか導入されませんでした。

しかし、1990年代も後半に入ると、半導体技術の進化でバッテリーが不要になり、小型化が加速しました。さらに1個あたり100円と低価格化が可能となり一挙に普及しました。2001年にはBSE(牛海綿状脳症)をきっかけに食の「トレーサビリティ」が注目され、その手段としてRFIDを取り入れる動きが活発します。日本では、2002年に電波法が改正され、電波の出力規制などが緩和されたことも普及の後押しをしました。そして現在では、RFIDタグの価格も1個10~30円程度まで下がり、身近なところでは交通系ICカードや電子マネー、その他製造・流通・小売・医療など、さまざまな業界で導入が進んでいます。

雇用問題が深刻化している現在の物流業界。今後ますます普及するのは確実ですが、さらに低コストで高性能なRFIDタグが開発されていくことは間違いありません。物流DX補助金の対象になっている場合も多いので、大きなコスト負担なく導入できる場合もあります。ロジスティーダジャパンには物流DXに詳しいエキスパートもおります。詳しく知りたい場合はぜひご相談下さいませ。

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