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化粧品の輸入について

化粧品は「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(医薬品医療機器等法)、いわゆる薬機法の規制を受けます。以前は薬事法といいましたが平成26年11月25日の薬事法等の一部を改正する法律(平成25年法律第84号)の施行により現在の題名に改められました。しかし今でも薬機法よりも薬事法の方が馴染みがありますね。


難しそうな法律ですが、やはり化粧品の輸入は簡単ではありません。初めての輸入にあたっては、十分注意してください。ただし、個人使用目的で、かつ標準サイズで1品目24個以内の場合は医薬品医療機器等の規制対象外です。従って越境ECなどで海外から購入して個人が使用する場合、薬機法は適用されません。


商品見本、試験・治験用等についても一定数量範囲であれば必要書類の提示により輸入できる場合もありますが、一定数量を超えるものについては地方厚生局に手続きの上、「薬監証明」を受ける必要があります。「標準サイズ」には容量などの具体的な規定はなく、各商品が一般的に小売用で販売される際のサイズが目安になりますが、詳細は税関および地方厚生局に確認してください。


化粧品を輸入し販売するためには、化粧品製造販売業許可が必要です。化粧品製造販売業許可は、販売しようとする事業所(総括製造販売責任者の所在する事務所)所在地の都道府県薬務主管課に申請します。許可申請書に、登記簿謄本、申請者が精神障害者などではない旨を証する医師の診断書、組織図、常任の総括製造販売責任者が必要とされる資格(薬剤師など)を有することを証する書類などを添えて提出します。


さらに輸入した化粧品の包装・表示・保管などを行う場合は、化粧品製造業許可が必要です。申請は製造所所在地の都道府県薬務主管課に行います。製造(輸入)が保健衛生上支障なく行われることを確保するため、製造業の構造設備の状況、人的適格性などが審査され、製造所ごとに許可が与えられます。また、薬剤師などの必要な資格を持つ責任技術者を常任で置かなければなりません。


化粧品製造販売業許可と化粧品製造業許可の両方を有する場合には、総括製造販売責任者が責任技術者を兼務できますが、いずれも常任雇用であることが条件です。薬剤師の資格がなくても大学で化学部系を専攻して卒業していれば要件を満たす場合がありますが、いずれにしてもこれが化粧品の輸入販売について一番大きなハードルになります。私も輸入化粧品会社で貿易担当者としての経験がありますが、会社には薬学部を卒業した薬剤師が数名いて、輸入時には薬事関係の書類を揃えて貰ったり、成分ラベルを用意して貰ったりしていました。「ラボ」と呼ばれ、貿易担当とは密な連携が必要な部署でしたが、いつも白衣を着ていてオフィスでも異彩を放っていましたね。


厚生労働大臣が指定する成分を含有する化粧品は、品目ごとに厚生労働大臣の承認が必要です(法第14条第1項)。ただし、化粧品基準に適合し、全成分を容器等に表示し、都道府県知事にこの旨の届出を行った場合はこの承認は不要となります。全成分を表示しない場合は、都道府県経由もしくはPMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)に直接申請を行います。輸入しようとする化粧品等の品目、成分・分量、製造方法、用法・用量、効能・効果、貯蔵方法・有効期間、規格・試験方法その他の必要な事項を審査のうえで総合的に判断されます。前述の通り、輸入・販売するには「化粧品基準」等に適合していることが必須条件です。化粧品基準には配合禁止・配合制限成分(ネガティブ・リスト)および特定成分群の配合可能成分(ポジティブ・リスト)が定められています。


また、直接の容器・被包に、製造販売業者名、商品名称、製造番号などのほか、成分名称は原則として全成分表示が義務付けられています。虚偽または誤解を招くおそれのある表示等は禁止されています。これは当然ですが、自国語で表示している必要があります。

原産地の虚偽または誤認表示がある製品は、輸入時には関税法、国内販売時には景品表示法により、輸入販売が禁じられています。過大な景品付販売も禁じられています。薬機法で化粧品に該当する品目は、同法に基づく業界自主基準として、化粧品公正取引協議会が策定した「化粧品の表示に関する公正競争規約」があり、表示・広告・包装等について規制しています。


また、スプレータイプなどエアゾール製品の輸入には、高圧ガス保安法の適用除外となる旨の証明書が必要です。輸入者自らが所定の試験成績書を作成し、経済産業大臣が告示で定める要件に合致していることが確認された場合、適用除外となります。その他、PL法や容器包装リサイクル関係法令などへの対応も必要です。


化粧品は世の中に溢れていますが、外国製化粧品を日本に輸入するには最低でも上記の要件をクリアする必要があります。大きな投資と時間と覚悟が必要ですね。なかなか小規模事業者が進出するにはハードルが高い分野ですが、逆にこれらのリソースを持てるならば大きなチャンスになります。最近では薬機関係の輸入代行のようなビジネスを行っている企業もあるようです。ロジスティーダジャパンも化粧品輸入は得意分野でもあります。ぜひご相談下さいませ。



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